日帰り手術と聞いて「え?そんなに簡単に手術ができるの?」と思われた方がいらっしゃると思いますが痔の手術は決して簡単ではありません。手術前に十分医師とコミュニケーションを図っていただき、説明と注意事項を理解していただいた上で手術に臨んでいただきます。注意事項を守っていただけない患者さまは手術を受けていただくことはできません。
痔にも色々あり、それぞれ手術法は異なりますが、共通していることがいくつかあります。まず、当クリニックの手術は局部麻酔かまたは仙骨硬膜外麻酔で行います。
局所麻酔は歯医者の麻酔と同じです。仙骨硬膜外麻酔は尾骨から麻酔薬を硬膜外腔に注入して肛門周囲だけに麻酔をかける方法です。
所要時間は個人差がありますが一般的には15分~30分くらい、また出血が止まりにくい方は手術後に約1時間ほど休憩してお帰りいただく事があります。
術中、術後を通じて痛みには個人差があり、まったく痛みを感じない方もいれば痛くて仕方がないという方もおられます。
ただほとんどの方は翌日から仕事に行ったり、普通に日常生活を送っておられることから、我慢できないほどの痛みではないということが言えます。
術後2週間ほど、遠出や温泉旅行は控えてください。
痔核手術の場合、術後10日~2週間位してから出血することがあります。確率は低いのですが約300人に1人の割合でかなりの出血を起こす方がおられます。
この場合、早めの処置が不可欠で休日でも夜中でもすぐに来院していただきます。24時間体制でサポートいたしますのでご安心ください。
出血の心配がなくなるまでは入浴もシャワー程度にしていただきます。
当クリニックの治療は全て健康保険を適用しています。保険証をお持ちの方で3割負担の方の場合、手術の種類にもよりますが、2万円~3万円位です。
生命保険をかけておられたら手術給付金が下りる場合がありますので保険会社に確認してください。
本当に手術が必要かどうか診察、診断いたします。(実際には本当に手術が必要な患者さまは全体の20%程度です。)
手術が必要であると診断された場合患者さまの意志を尊重するため十分な話し合いをいたします。
患者さまが手術を選択される場合はご都合をお伺いし日程を決定いたします。
医師より患者さまの症状、手術内容、術後の注意事項などの説明があります。
わからない事、不安な事はどんどん聞いてください。
十分にコミュニケーションを取った上で手術を受けていただく事はとても重要です。
うつ伏せの状態で手術を受けていただきます。楽な服装でお越しください。
手術自体は10分~20分くらいで終わりますが、出血が止まりにくい方は約1時間程度休んでいただく事があります。
出血がないか、痛みの有無、足のふらつきがないかなどを確認しお帰りいただきます。
帰宅後は必ず安静にしておいて下さい。
出来るだけ午前診にお越しください。出血の有無、傷の具合を確認いたします。
何も無ければ3~4日後に来院していただきます。
この頃から痛みがでる方が多いようです。ただ10日~2週間で徐々に痛みは引いてきます。
この時期、最も気をつけていただきたいのは出血です。確率は低いのですが、かなりの量の出血をされる患者さまがおられます。
何かおかしいと思ったら夜中でも休日でも必ず医師に連絡してください。何も無ければ1週間後に来院していただきます。
傷が治っている頃です。
違和感などがあれば医師に相談してください。